秋の天皇賞は荒れると言われているが、今回も大波乱であった。前夜までいろいろと考えてみたが予想がたたずに朝を迎えた。朝、うつらうつらとしていたら競馬仲間だった青沼のおやじさん(皆さんは覚えておいでだろうか)の声が突然聞こえた。「こらー髭ー、サブロウジュウだぁーー!」・・・・・・・そして何も考えずに、3連複と3連単の3-6-10を500円ずつ買ったが見事に外れた。あの時、おやじさんの声を天の声だと信じてしまったが、実は彼も天国でただ彼流の予想をしていて、それを僕に告げただけのことだったのかもしれない。「馬鹿だなーお前も」・・・・・・こんなおやじの声が聞こえるような気がする。
「馬鹿だなー増田さんも」・・・・・・同じようなことをお隣の靴屋さんの旦那にも言われた。「お店の住所で買っときゃよかったのに、僕は買うときはいつもそうするんだよ」・・・・・・・・店の住所は1-13-13。3連単は成立しないけど、確かに馬単なら的中していた。レース結果は1-13-12。これがお隣の住所と一致していることをすぐに悟って、僕は焦った。どきどきしながら旦那さんに尋ねてみると、今回は残念ながら競馬そのものを買っていなかったとのこと。幸運というものはどこに転がっているのかわからないということをつくづく思わされた一日であった。青沼のおやじの一言を間に受けて、渋谷の場外に同行した園長を巻き込んでしまったことを、この場を借りてお詫びしておく。