今からおよそ三十五年前。
当時僕は札幌に住んでいて、アメリカからやって来た女性宣教師と二人でゴスペルフォークなどを歌っていた。
小さな軽自動車にギターを二本積み、二人で道内の教会や喫茶店をあちらこちらと回っていた・・・・・・・・・・今となっては楽しい思い出である。
その年、僕は成人式を迎えたのであったが、成人式そのものには特に興味が無かった。
成人式には出席しないと表明していたが、僕の母親はどうしても同伴で出席したかったらしく、あるひとつの策を練った。
その策とは、当の宣教師と口裏を合わせ、僕が行きたくないのならそれでもかまわないのだが、はるばるアメリカからやって来た僕の相方がどうしても異国の文化である成人式を見てみたいと言っている、ならばここはひとつ国際親善のために君も一肌脱いではいかがなものか、そしてそのお礼にとは言ってはなんだが美味しいステーキをご馳走してあげる・・・・・・・・・・・というものであった。
おっとここでもう時間。
今日、晴れ着を着た若者たちを見て・・・・・・・こんなことを思い出していたのであった。
明日はブルースセッション。
時間は八時から・・・・・・・・どうかよろしくお願いいたします。